top of page
  • 執筆者の写真桑原

抽象化して考えることは具体的な視点から始まる。

問題解決(Problem Soling)や課題達成(Achievement)を生業にしていると、「その原因はなぜか?」とか、「その課題を実現させるために必要なものは何か?」という、卵が先か鶏が先かという思考をすることが多いです。


この一見すると真逆の視点ですが、「思考力(Thinking Power)」という点では似ていると感じます。



何かを思考する(考える)時には、あまりにも身近な事に捉われてしまうと「ムリ」という結論になることが多いですね。


私は、抽象化という事を意識します。


抽象化とは「考える次元を一つ上げる」という意味です。


具体的には、「今日も残業しなきゃいけないなぁ、残業しなくてもいい方法はないかな?」というのが普通の思考ですが、そこで「そもそも残業って何なんだろう?」という疑問を持つことが抽象化への第一歩だと思います。


そうすると、

「残業してまでやらないといけないことって何だろう?」とか、

「これって本来はいつまでやらなければいけないことなんだろうか?」とか、

「残業とは言いつつも、本来は業務時間と考えてみる事もできるかな?」

など「したくない」から「やるべきこと」や「やらなくてもいけないこと」を分離することだと考えています。



話は少し変わりますが、抽象化するための思考法の一つに「フェルミ推定」があります。

ご存知の方は「日本中にある電柱は何本かを考えなさい」というような、一見すると「そんなもの知らないよ」と終わりそうなものを、何とか導き出すための思考力を試すものです。

この答えの導き方は何でもありです。


例えば、「今、自分の会社の窓から見える電柱の数から単位面積当たりの電柱の数を推定する。それを日本の面積に倍数をしてみる。でも、山の中とかは電柱は少ないはずだからそれだけでは多分多すぎる見積もりになるから、大体その10%ていどかな?…」などと考える事もできますね。


別の考え方として、「日本の家の数からそれらをつなぐ電線の長さを推定して、電柱間の距離で割る」という考え方もできなくはないです。


要は、「日本の電柱の数は何本か?」という問いかけに対して、日本の広さや家の数、国土の中の平野の割合など少し抽象度を上げた視点で考えてみるという事が大切なのです。

アイデアは困った時の知恵です。



アイデアを出す時には、目の前のことに捉われるのではなく、少し抽象的な視点で眺めてみると面白い解決策のヒントが生まれるかもしれませんね。


10月20日日曜日の18時から、コーチング仲間であり人間の強みを活かした組織能力の向上を得意とする知識さんと、人間の思考力を阻害する先入観(できないとあきらめること)を破ることを得意とする桑原とで、コラボ講演会を開催します。




具体的な内容はいろいろと相談中なのですが、知識さんと桑原の共通の土台が「技術者」だったという異色の組み合わせでの「柔らかくしなやかな」話が聞けるチャンスです。

是非ご聴講いただけると幸いです。


申し込みはくまもと県民交流会館パレア(080-9055-7530)まで!


閲覧数:194回0件のコメント

最新記事

すべて表示

何年がひと昔?

僕たちより上の世代だと、「10年ひと昔」と言いますね。 「世の中は移り変わりが激しく、10年も経つともう昔のことになってしまう。」という意味のことわざで、そもそもは世の中の移り変わりが激しい意味で使われていたようです。 実際10年も経つと、いろいろな物が古臭くて昔のように感じますよね。 まぁ「10年」という数字には確たる根拠はなさそうですが、最近シチズン時計が調査した結果では「Z世代のひと昔は5-

bottom of page