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  • 執筆者の写真桑原

これからの図書館を考えよう!@第15回大津アイデア塾のまとめ

2017年から熊本市近郊の大津町(熊本空港から北に約10km)で創造性開発に関する活動として「大津アイデア塾」を主宰しています。2020年途中からコロナ禍でリアルでの開催は中断を余儀なくされたが、先日3年ぶりに大津町図書館で開催することができました。



今回のテーマは「これからの/新しい図書館を考えよう」です。

とはいえ、今のおおづ図書館をどうにかしようというわけではなく、アイデア創出の手法を適用するための仮のテーマとして設定したものです。


これまで大津アイデア塾では、ブレインストーミングやなぜなぜ分析などの問題解決スキルのほかに、ドローンの新しい用途を考えるワークショップや仏教に関する勉強会を開くなど、単なるスキル習得だけでなくいろいろな刺激を受ける場として活動してきました。「発明とは既存の知識の新しい組み合わせである。」という事を意識した学びの場になるようにと考えてです。


創知堂が考えるに、アイデア創出のために知っておきたい視点は3つあります。



図1 アイデア創出の3つの視点


マインドセットはアイデア創出に対する自分の心構えです。そしてその中で特に大切なものは先入観の排除だと考えています。先入観は多くの場合ネガティブに働くことが多いため、創造的に考えようとする態度を阻害します。「だからできないよね」で終わってしまうのは最悪のパターンというわけです。


テクニックはいわゆる手法やツールを言われるものです。行き当たりばったりではなく、ある程度合理的なプロセスを知っておくのは、スポーツの世界と同じだといえます。


最後の習慣化は練習と実践という事です。無意識に自然とそれができるようになるのが理想で、そのためには反復練習と実践が不可欠だと思います。



さて、今回は「新しい図書館」を考えるために、CERM法を使いました。

CERM法とは、一般的に知られているSCAMPER法から創知堂が4つを選出したものです。



図2 CERM法



SCAMPER法の7つの問いかけは最適な項目になってはいるが、いかんせんそれを一度に覚えるには多すぎます。私はまずこの4つから始める事で、ある程度慣れてからSCAMPER全部で考えるようにする方が良いと考えています。


大津アイデア塾は実践を通じて手法を学ぶ場なので、CERM法の説明の後早速2つのグループに分かれたポストイットワークで「新しい図書館」を考えてもらいました。



図3 ワーク風景



図4 ワーク結果


久しぶりのリアル開催だったことや新しいメンバーが多かったことなどから、時間が押してしまい最後は消化不良気味になってしまった感は否めないが、何とか全員で「自分が考える新しい図書館の姿」を文章としてイメージできたのではないでしょうか。


参加者が短時間で生み出した「新しい図書館の姿」のコンセプトの例を二つほど紹介します。



私が考える新しい図書館は、公園や他の自然環境と一体化した施設です。ここでは、休憩やくつろぎの場としてだけでなく、キャンプなどの新しい体験を通じて新しい本との出会いを提供することを目的としています。この図書館を通じて、地域とのつながりが深まり、地域交流の場として活用されることで、地元の農産物や芸術作品の展示・販売、または防災拠点としての役割を果たすなど、さまざまな活用が期待されます。(保険代理店経営)



芝生の中庭とそこを囲んで建物があり、芝生の中庭をどこからでも見渡せる。

天気が良い日は中庭の椅子に座って本を読んでも良いし、中庭で開催されるイベントに参加して自由に過ごせ、そのイベントで感じたことをすぐに図書館で調べられる。

また外出する気分にならない時や、夜遅くには、オンライン上(バーチャル)で、本を借りたりして、図書館の方と交流もできる。(こどもとおとなのコミュニティースペース経営)




まだ粗削りなコンセプトではあるので、次回以降はこれらの解像度を上げて具体的なサービスを考えてみたいと考えています。


次回は新しい図書館のサービスを、時間と空間の2軸でアイデア創出していくことを考えています。日時は6月28日(水) 18:30-20:00、 場所は今回と同様におおづ図書館集会場です。また新しいメンバーが加わるとどういう変化をしていくのかも楽しみな要素なので、いつでも「はじめましては大歓迎!」な大津アイデア塾にご参加ください!


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