問題を解決するための標準的な方法はあるのか? (TRIZの発明標準解について1)
困ったことが起きた時に、人はその問題を解決しようとします。
問題とは、「仕事のトラブル」「商品設計の不具合」から「人間関係」「将来設計」などいろいろなものが想定されます。
つまり問題解決とは「人生を歩む」ことと同義で、逆に言えば「人生が問題解決そのものだ」と言えますね。
そしてそれは常日ごろやっている事ですから、特に意識せずに対応することが多いでしょう。
例えば設計者が抱える技術的な問題、
「今開発している掃除機の動作をもう少し軽くしたいのだけど…」
に対して、
「なんで動かしにくいのかな?」
と原因を探りながら改善策を考えていく行為。
例えば病気になった時、
「身体がだるいな…」
という症状に対して、
「風邪かな? とりあえず熱を測ってみよう…」
と状況を把握する行為。
それらはたぶん、これまでの何らかの経験に基づいて問題解決を行っているのでしょう。
実は、問題解決の第一歩は、この「何らかの経験に基づく」解決方法なのです。
いちいちすべての問題をゼロベース(すべてを最初からという意味)で検討するのは時間がかかりすぎる。だから、過去の経験に照らして「こういう事があったな」と考える。
その「今の問題」と「過去の問題」の共通点を見つける事が、「標準的な解決方法」につながるのです。
私が専門にしているTRIZでは、それを「発明標準解」といいます。

標準的に解決できる問題と、標準的には解決できそうにない問題の違い。
それは、今の問題」と「過去の問題」の共通点を見つける事ができるかどうかなのだとTRIZは教えてくれます。
仕事の問題だろうと自分自身の問題だろうとあまり関係はない。
あなたが抱えている問題と似たようなことが、今日の新聞に載っていませんでしたか?
探してみると新しい発見があるかもしれませんね。