経験に基づいた直感は「山勘」とは違うけど、それを合理的に説明できる方法を…
創造性に関するコンサルティングをしていると、どちらかというと「直感型」の人間だと思われることが多いです。
直感型の反対は「論理型」。
つまり、理詰めで考えていき誰でもが納得できる(と思われる)答えを導く。
対して直感型とは、その時のひらめきを大切にしていくから、他人に理解してもらえないことも多々あるって感じでしょうか。
実は、私は物事を理詰めで考える事が嫌いではありません。
統計学とか品質工学とか、何かの現象を数字で説明する快感が好きだったりします。
そもそもコンサルになったきっかけは「タグチメソッド」ですから!
ただ、数字はあくまでも説明の道具であり、自分が納得できるかどうかは「直感」の方が強いかもしれません。
であれば、自分の直感を説明してもらえる「数字」があれば良い。
もちろん、それがいい加減な数字なのは論外です(笑)
でも、今の自分が判断している時のこの感覚(感情)を、あまり難しい数式を展開することなく説明できると嬉しいな。と思っていました。
AHPという意思決定法があります。
Analytic Hierarchy Process。
階層化意思決定法。

「これが良い」が決まらないのは、「それをはかる基準が複数個あり、しかもそれらの評価が一致しない」からだけど、実は「自分はこれが良いと思っている」という方針を持っている。
新車を買おうとするときに、「僕は○○が良いと思っているのだけど、それをうまく説明できないのだよね。」という感覚。
今度の選挙で、「僕は○○さんに入れようと思っているのだけど、それでいいのかな?」という感覚。
AHPは、評価基準と選択肢を階層化することでそれぞれの相互的影響を減らし、その階層での2つの項目の対比を直感で判断していく事で、自分の判断の裏付けを取るというものです。
例えば、「ケーキを食べたい」という時に、「チーズケーキ」「イチゴショート」「モンブラン」の3つの選択肢があったとします。

季節的には栗を使ったモンブランが良いかな? でも、260円は少し予算オーバー…
イチゴショートは230円だから良いな! でも、イチゴは季節的にどうかな…
季節に関係ないのはチーズケーキ! でも、カロリー高そうだし…
こんな感じで私はいつも迷っています。
まぁ、自分の中では「今日はチーズケーキかな?」と思っているのですけど(笑)
こういう時に、評価基準と選択肢を切り離すと次のようになりますね。
評価基準は、「価格」「カロリー」「旬」
選択肢は、「チーズケーキ」「イチゴショート」「モンブラン」
なぜ、自分の中では「今日はチーズケーキかな?」と思っているのか?を考えると、今の3つの評価基準での優先度が決まってきます。
3つを一緒に(総合的に)考えるから混乱するのであって、
「価格」と「旬」だったらどっち?
「カロリー」と「価格」だったらどっち?
と考えれば、優先度はつけやすいですね。

そういう風にして、今の自分の感覚を難しい数式を多用することなく数字に表せるのがAHPのよさかなと思っています。
来週29日にそんなAHPのワークショップをやります。
ご興味がわいた方は、ここからメールで「お名前」と「連絡先」を送ってくださいね。