道具を使う事で自分のレベルを上げる。
更新日:2020年3月19日
問題解決のコンサルティングを生業にして17年です。
大学卒業後、エンジニアとして開発や設計をやっていく中で学んだ統計的データ分析(実験計画法)やアイデア創出(TRIZ)のやり方は、この仕事のベースになっています。
17年間の仕事はほぼすべてクライアント先に出向いて、リアルに顔を突き合わせてやり取りをしながらでした。
問題解決へ向けてのチームとしての一体感を感じるために、それはとても大切な事だと思います。
さて最近、バーチャルな場でのオンラインセミナーが盛況です。
会場に足を運ぶことなく、自分の家や職場でセミナーが受けられるのですから、とても効率的だと思います。
私は20年ほど前にTV会議システムを使った打ち合わせを経験しています。
その時にあまり良い印象を持っていないので、バーチャルでの打合せには懐疑的な立場でした。
しかし、今はそうは言っていられない状況でもありますし、ICTを使った遠隔授業の取り組みなどの社会的な実験が積極的に取り組まれているのも事実です。
今回のZOOMでのオンラインセミナーを試してみて、改めて「道具をつかう」事は自分達が持っているポテンシャルを高める事につながるのだと感じました。
私がよく客先で話をするエピソードに「より高く飛ぶためには?」というものがあります。
人間がより高く飛ぶために、まずは自分の足だけで上にジャンプします。
その走り高跳びの世界記録は2m45cmです。
もっと高く飛ぶためには棒という道具を使ったら良いですね。
棒高跳びの世界記録は6m14cmです。(しかもあのセルゲイ・ブブカ!)
自分が持っている能力を更に高めてくれる方向に道具を使う事が求められているのではないかと思っています。
今回は大きく2つのパターンで創知堂もオンラインセミナーの可能性を探ってみました。
一つは、ワークショップ(授業とグループ演習)形式でのオンラインセミナー。
もう一つは、参加者間の交流を促進する形式でのオンラインミーティングです。
オンラインワークショップは、ある程度の人数の参加を想定し、参加者がある程度の納得感をもってワークショップを終える事を目的に設計しました。
ワークショップ時間は40分。その前のチェックインや終了後の情報シェアの時間を想定して90分程度で全体を構成し、事前リハーサルで、ブレイクアウトセッションや資料の共有化での動きなどを確認して望みました。
全体の流れは、こんな感じです。
16:40-17:00 ZOOM接続の事前確認と参加者間の交流時間
17:00-17:10 アイデア創出を阻害する先入観についてのレクチャー
17:10-17:20 ワークショップ1:エレベータの待ち時間
17:20-17:25 ワークショップ1の解説
17:25-17:35 ワークショップ2:あなたの先入観は?
17:35-17:40 ワークショップ2の解説
17:40-18:00 ワークショップの感想やQ&Aタイム アンケートへの記入


ご参加いただいた方々の感想です。
Sさん(営業):エレベータの話は面白かったですね。インタラクティブなセッションでも今日みたいな内容であればZoomで十分に行けますね。
Tさん(英語講師):とても分かりやすかったですし面白かったです。また受けたいなあと思いました。
Sさん(教育):穏やかでシャープな進行で、画面ミュートにもかかわらず参加しやすかったです。

一方、もう一つの参加者間の交流を促進する形式でのオンラインミーティングは、創知堂が定期的に開催している「大津アイデア塾」をZOOMで開催するというスタイルでした。
いつもは熊本県大津町の会議室に集まるのですが、その場所をクラウドにすると遠くの参加者との距離が一気に縮んだように感じました。
ZOOMの使い方を振り返ったあと、それぞれが「オンラインによって変化したと感じること」についてブレイクアウトセッション。
初めての方と話をするときの「微かな緊張感」は、単なる雑談とは違う刺激を与えてくれます。
ご参加いただいた皆さまの感想です。
Mさん(グリーフケア):自分の意思のもと参加しているので集中できた。また、精神的安全空間にいたので、それもまた理由になると思う。リラックス出来た状態で良かったです。
Fさん(地域おこし):zoomを使ったミーティングはしたことがありましたが、ただ会話をするのみで、機能を使えていませんでした。実際に機能を体験してみて、これからのミーティングに活用出来ると確信しました。
Mさん(教育):桑原さんの落ち着いた雰囲気でのご進行(ファシリテーション)が勉強になりました。また、ブレイクアウトセッションのグルーピングの際、人の意向に関係ない自動振り分けがされる機能も興味深かったです。

ご参加いただい皆様、ありがとうございました。
創知堂は、思考の限界突破を支援します。