木を見て森も見る事は問題解決につなげるための第一歩です。:TRIZのツール「マルチスクリーン」
アイデアは問題解決のために出します。
だからアイデアを出すためには、その問題を起こしている根本的な原因を掴まねばなりません。
実は、そこがつかめていないために「 良いアイデア= 解決につながるアイデア」 が生まれない場合が多いのです。
鼻水が出たから鼻水を止める。咳が出たから咳止め。
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まぁ、よくあるパターンですね。
本当は、鼻水が出たらそれは風邪なにか花粉症なのか、そもそもそれは何が原因なのかを把握して対処しなければ大変なことになります。
その原因を掴むためにTRIZ にはマルチスクリーンというツールがあります。
問題が起きている状態だけに着目するのではなく、時間的な前後関係と空間的な遠近関係を意識的に使ってみましょうと言うことです。
TRIZ ではそれを時間軸を「過去-現在-将来」の3つ、空間軸を「環境-システム-構成要素」の3つの合計9つの画面で記述します。
だから、「9画面法」とも言われます。

TRIZ というと、技術的矛盾や物質-場分析などの「問題をモデル化して考える」というやり方が強調されますが、このマルチスクリーンは問題発生場所を「観察」 するという立場のツールです。
つまり、「 みんな! 問題発生場所(いわゆる現場) をもっと見てみようよ! 絶対ヒントがあるって!!!」 という感じでしょうか。
私は、技術開発のエンジニアだった頃、上司に「問題が発生している箇所を具体的に且つ詳細に描くことが出来ないのは、何もわかってないからだ!」 と言われたことがあります。
それは上手下手の話ではなく、あくまでも事実を自分の頭の中で理解しているかという事なのです。
「こんな感じだろう・ ・ !」 て描くと、「 お前は、何もわかってないな・ ・ ・ 。もっときちんと観察しろ!!」 って怒鳴られたものです。
マルチスクリーンは、その観察の視点を9つも提案してくれます。
きちんとかければ、そこから何かがわかることがあるはずです。
TRIZにはそんな手法もありますので、参考にしてください。